南部芳松について
1. 南部芳松とはどんな作家?
1894年、三重県鈴鹿市に生まれた南部芳松は、伊勢型紙を制作する著名な型紙作家です。彼は生涯を通じて三重県で活動し、地元への貢献が認められ、1971年に三重県民功労賞を受賞しました。彼の手掛ける伊勢型紙は、その細やかな技術と美しさで、最高品質の型紙として知られていました。
2. 伊勢型紙と「突き彫り」について
伊勢型紙の起源は室町時代にさかのぼります。この技術は、長い歴史を経て、江戸時代には紀州徳川家によって保護され、伝統工芸として発展しました。南部芳松は、この伊勢型紙において「突き彫り」という独特の技術を習得し、それを使って繊細な模様を生み出しました。突き彫りは、複数の型紙を重ねてから上から突くように彫る技術で、細やかな曲線を描くのに適しています。
3. 南部芳松の着物買取価格はどれくらい?
南部芳松が手掛けた伊勢型紙は、着物の世界では非常に高い評価を受けています。彼の型紙から生まれる着物のデザインは、彼の死後もその価値を維持しており、コレクターや愛好家からの需要が高いです。
4. 南部芳松の業績と受賞歴
南部芳松は、1955年に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、その後も伊勢型紙の分野で多大な貢献をしました。1960年に紫綬褒章を、1965年には勲五等雙光旭日章を受章しました。また、地元三重県からも多大な評価を受け、三重県民功労賞を受賞しています。
南部芳松の生涯
生年: 1894年、三重県鈴鹿市生まれ
経歴: 兄の南部藤吉に師事し、型紙制作を学ぶ。後に伊勢型紙彫刻組合の組合長を務め、人間国宝に認定される。
南部芳松は、日本の伝統工芸において重要な役割を果たした人物です。彼の手掛けた伊勢型紙は、日本の着物文化において不可欠な要素となり、その技術と美しさは今なお高く評価されています。彼の生涯と業績は、日本の伝統文化の歴史において、貴重な遺産として残されています。