上野為二について

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上野為二について

 

 

初代上野為二(1901-1960)は、京友禅の名門・上野家に生まれ、日本の伝統工芸界に多大な貢献をした人間国宝です。京友禅と加賀友禅の技法を融合させた「京加賀」スタイルを確立し、その革新的な作品は現代でも高い評価を受けています。

 

為二は父・上野青江の影響で友禅染に親しみ、京都美術工芸学校で日本画や西洋画を学びました。後に加賀友禅の技術も修得し、独自の美意識を形成。彼の作品は、京友禅の華やかさと加賀友禅の落ち着いた雰囲気を巧みに融合させたもので、特に「一越縮緬地友禅訪問着『寿山の曙』」や「黒縮緬地近江八景模様振袖」などが有名です。

 

これらの作品は美術館に所蔵されており、彼の着物は落款による真贋の確認が重要です。2代目上野為二も活躍中で、初代との作品の見分けが重要になります。初代の作品は独自の落款が施されており、買取市場では高い価値が認められています。